「肉体は眠り、意識は目覚めている状態」。モンローが第二の体と呼んだ非物質の自分、つまり「意識」が、肉体的拘束から自由になり始める状態です。
通常は眠るのと同時に意識も失いますが、このF10の状態では、体は眠っているか深くリラックスしている状態にありながら意識だけははっきりある、という状態を維持することができます。
だから、自分のいびきを客観的に自分で聞くという体験を得る場合もあります。普段でも眠りにおちる過程で、一瞬このような状態を体験することもありますが、その状態を維持することはなかなか難しいです。
しかしF10のヘミシンク・シグナルを聞くことで、そのような状態を保つことができるのです。
脳波的にいえば、身体的には眠りの状態にあるにもかかわらず、覚醒の脳波(ベータ波)が重なった混合波を示す状態で、モンローは『究極の旅』のなかで、次のように言っています。
「意識と物質的なリアリティーが分離する第一段階で、それまで必須だと思っていた肉体的感覚の入力がなくても、機能し、考え、感じることができることが理解でき、自分は確かに肉体以上の存在で、肉体があってもなくても存在できるという重要な事実が暗示される状態である」